「低金利」と謳っている融資の実態~何と比べて「低い」のか~

ローン会社の広告を見ていると、「低金利です!」と主張しているものが少なくありません。けれども、この低金利という言葉、一体、何と比較して「低金利」なのでしょうか。

銀行などの言う「低金利」の場合、その金利を見てみますと、だいたい4%超~15%未満の利率が示されています。また、ランキングに掲載されるような金融機関の中には、下が4%を切るものも存在しており、「低金利」と言えます。ただ、こうした金利表示には、必ず幅があります。~14%、などとなっている場合、審査結果によっては、この金利が採択される可能性もあるのです。この場合、低金利というほど低金利でもないでしょう。

ただ、上を見てみると、金利の高いものでは、20%となっています。これは、法廷金利では最大のもので、これを超えると違法ということになります。それでも、私が見たものの中には、「低金利!」と書いておきながら、下は15%から上が20%、という金利表示のものが存在しているのです。

では、この15~20%という金利は、何と比べて「低金利」なのでしょうか。これには2つの考え方があります。1つは、闇金融と呼ばれるものと比較して、という考え方です。要するに、「違法ではありませんよ」ということですね。もう1つは、かつての金利と比較して、という考え方です。かつて、金利は29%、などというものが普通に存在していました。現在では違法になっている金利ですが、「昔よりは安いよ」という考え方もできるわけです。

いずれにしても、金利が安いと主張しておきながら、法廷最大金利というのは、無知な人を騙す手段にも見えますね。「低金利」「金利が低い」などという言葉の実態は、このようなものです。言葉だけを見て騙されないよう、借りる時には具体的な金利をきちんと把握しておきたいものです。

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