フリーローン利用者の格差~学生にこそ知ってもらいたい借金事情~

フリーローンというのは、使途を定めることなくお金を借りられるものです。フリーローンの利用者には、大きく分けて2通りの人が目立つようです。一方のグループは、裕福な人たちのケースで、主に娯楽目的で借りるものです。お金を借りて遊ぼう、という発想は、お金に余裕がある、あるいは少なくとも相応の収入があるからこその発想ですよね。

他方、もう1つのグループは、生活費に使う目的で借金をするというケースで、実はこちらのケースがかなり多いのです。現在の社会情勢で、職を得られない人、職はあっても生活に困る人は、少なくありません。特に、病気や何かで一時的に仕事ができない時などに収入が減り、必要に迫られて借金をする人は、少なくないようです。ただ、こちらのほうは、返済できなくなるケースが少なからず存在しています。

学生が一番利用する借金は、フリーローンではなく、奨学金です。給付タイプのものであれば、返す必要もなく、心配は要らないのですが、実際にはお金に余裕がないからという理由で借りるケースが多く存在し、毎月いくらという形で借金をつくり続け、4年間が終了するころには、利息がついて1000万という多額の借金になっている、などというケースがあるのです。就職が難しい時代にこのような借金を抱えてしまうと、大学を卒業したのに就職ができず、返済ができない、ということが多発しており、問題となっています。

奨学金だけでもこのような状況ですが、これに加え、クレジットカードの会社が、学生にカードを発行するケースが多くなっており、ほとんど審査もせず、将来性があるという理由で通しているといいます。カードの便利さに慣れさせて、借金の罠に陥れるという種の批判もあります。学生のうちにカードを所持する際には、それが借金であるということを、よく心得て、使っていただきたいと思います。特にショッピング枠は、利息がつかないこともあり、借金をしているという感覚がなくなってしまいがちですが、借金には変わりないのです。

学生のうちから、安易に借金に手を出すと、返すめども立ちません。そして、借金をして学校へ行く学生には、貧しい家庭の人が多く、こうした格差の犠牲になっている方が少なくありません。奨学金だから大丈夫、などと安易に借りず、もう一度、借金をしてまで行く意義を考えるのも、時には必要なことでしょう。

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